きものの雑学
袖から火事

「袖から火事」とは、些細な出来事が思いもよらぬ大災難へ発展することを意味する言葉です。この表現の由来は、明暦3年(1657年)1月18日から19日にかけて江戸の大半を焼き尽くした「明暦の大火」にあります。
火災の発端は、本郷円山の本妙寺で行われていた施餓鬼(せがき)法要の際、供養のために焼かれた振袖が風に煽られて火の粉が寺に燃え移ったこととされています。この出来事が引き金となり、江戸の町を襲った大火災が発生しました。このため、明暦の大火は「振袖火事」とも呼ばれるようになりました。





